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磁石と温度の関係について

磁石と温度の関係について

更新時間:2020/5/28
磁石と温度の関係について

鉄やニッケル、コバルト、あるいはそれらを含む合金とこのような磁石の性質をもつものを「強磁性体」といいます。

強磁性体は、ある温度を超えると磁石の性質を失ってしまいます。その「ある温度」のことを「キュリー温度」といいます。キュリー温度は金属の種類によって異なっています。
キュリー温度を超えると「磁気モーメント」の配列が乱れ、金属は磁石の性質を失ってしまうのです。

使用温度はこの温度を超えると磁石の磁力が戻らない温度のことです。通常、磁石は温度が上がると磁力が弱くなります。その後、温度が下がると磁力は回復します。これは熱減磁とも言えます。


※表の数値はあくまでも参考数値です。これらの数値を保証するものではありません。


ネオジム磁石
この磁石は熱減磁が比較的大きい磁石です。可逆範囲が特に狭く、標準品なら約80℃程度まででなければ元の磁力を回復しません(N系通常品での耐熱温度です。ネオジムはグレード指定により、200℃までも適応可能となります)。

サマコバ磁石
この磁石はアルニコ磁石に次いで熱減磁が小さい磁石です。約300℃程度までなら概ね元の磁力を回復します。

アルニコ磁石
この磁石は最も熱減磁が小さい磁石です。約450℃程度までなら概ね元の磁力を回復します。

フェライト磁石
フェライトマグネットは、残留磁束密度の温度係数が大きく、また低温で不可逆的減磁を受けるなどのために、使用に際してはマグネットの動作点温度に特に注意を払わなければなりません。